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次世代ポストゲノム創薬ハブ_タイトル

【北海道大学】
五十嵐 靖之・門出 健次・喜田 宏・西村 紳一郎・石田 晋・周東 智・木原 章雄・藤田 恭之
澤 洋文・市川 聡・篠原 康郎・野田 航介・比能 洋・佐々 貴之・岡松 正敏・小野寺 康仁
大場 靖子・神田 敦宏・谷口 透・大野 祐介・村井 勇太・古川 潤一・湯山 耕平・酒井 祥太
ハンマン モスタファ・花松 久寿・Artigas Sole Gerard・(光武 進)

【塩野義製薬】
塩田 武司・山野 佳則・出口 昌志・沼田 義人・東野 賢一・吉田 裕・内藤 正一・吉岡 健
松井 耕平・内藤 陽・長谷川 稔・武本 浩・雪岡 日出男・七條 通孝・井埜 章・前川 和彦
佐藤 彰彦

【住友ベークライト】
藤原 一彦・大久保 明子・林 光雄・片山 貴博


  • 次世代ポストゲノム創薬ハブ
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  • 次世代ポストゲノム創薬ハブ

 

本ハブでは、創薬候補化合物群の連続的創出を可能とする創薬基盤の整備を最終目標とし、新規な標的分子の探索、低分子化合物や糖鎖修飾タンパク質などの効率的な合成、および再生医療への展開を見据えた一連の研究を展開する。主な研究項目としては、1)スフィンゴ脂質/糖脂質の機能を利用した医薬品開発、2)総合的な複合糖質プロファイリングによる幹細胞等の分類、精製、製造技術の研究開発、3)糖鎖修飾タンパク質等の効率的デザインと合成技術の開発などを推進している。


1)スフィンゴ脂質/糖脂質の機能を利用した医薬品開発
 スフィンゴ脂質/糖脂質は真核細胞の細胞膜に豊富に存在し、膜ミクロドメインの構成因子として、その代謝物が脂質メディエーターとして生理活性を持つことが明らかとなっている。また近年、スフィンゴ脂質の代謝異常が、肥満や神経変性疾患などの病態に関与することも示唆されている。本プロジェクトでは、我々が保有する各種スフィンゴ脂質合成酵素欠損マウスや疾患モデルマウスを利用し、スフィンゴ脂質の病態発現における役割を検討すると同時に、そこで明らかとなった機能をもとに医薬品の開発を進めている。
 現在までの研究から、スフィンゴミエリン(SM)合成酵素を欠損したマウスが、食事誘導性肥満に対して抵抗性をもつ事を見いだした。また、SMは細胞膜上で受容体や各種酵素が集まったメタボリックプラットホームの形成に関与する可能性が示された。薬剤によるSM代謝の調節は、これら受容体等の活性制御につながると考えられ、新しいコンセプトのメタボリックシンドローム改善薬として開発に着手している。
 さらにSM代謝の神経系での役割として、エクソソームと呼ばれる顆粒の放出に関与する事を見出した。エクソソームは、アルツハイマー病の病因と考えられているアミロイドβ蛋白質の重合体形成に影響を与える事も明らかとなり、SM制御による神経変性疾患治療薬の開発を目指し研究を進めている。



細胞膜

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2)総合的な複合糖質プロファイリングによる幹細胞等の分類、精製、製造技術の研究開発
 再生医療や組織工学の領域において、糖鎖が細胞状態や分化を定性的に記述し得るマーカーとなる例が多数報告されているが、糖鎖の網羅的な解析に基づく評価はこれから本格的な進展が期待されるテーマである。本研究では、これまでに蓄積してきた複合糖質の解析技術を応用、発展し、糖タンパク質糖鎖、糖脂質、グリコサミノグリカンなどの主要な複合糖質糖鎖全てに焦点をあてる総合的なグライコーム解析に立脚し、さらに糖鎖に焦点をあてたプロテオミクス、リピドミクス解析に展開し、幹細胞等の細胞状態の評価や、同定、単離に適したマーカーの探索等を行い、創薬研究における新規な評価系や細胞の生産技術の構築に資する研究を進めている。





3)糖鎖修飾タンパク質等の効率的デザインと合成技術の開発
 我々のグループの目標は、健常人と疾患患者血清中の自己抗体を迅速検出し、それらの解析結果から新たなバイオマーカー候補を見出すことである。本目標達成に向けて我々は、コンビナトリアル合成法と酵素合成法を用いた糖ペプチドライブラリーの構築、住友ベークライト株式会社との共同研究による糖ペプチドマイクロアレイを用いたハイスループットアッセイ系の確立、およびSTD-NMR法による糖ペプチドエピトープと抗体の結合状態解析、の3項目を中心に研究を展開している。NMR解析については、糖鎖とタンパク質間のNMR相互作用研究において実績のあるJimenez-Barberoグループ(CSIC)と連携して取り組んでいる。これまで開発を進めてきた糖鎖アレイおよび糖ペプチドアレイは、市販のレクチンや抗体を中心とした機能評価により、スクリーニングのツールとして十分な性能を有していることが実証された。現在、アレイを用いたより実践的なアプリケーションとして、感染性微生物やヒト血清を用いた糖鎖スクリーニングならびにバイオマーカー探索研究を進めている。また、成果の一部である糖鎖アレイは昨年度、住友ベークライト株式会社にて製品化された。





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