授業レポート

齊藤卓弥先生 札幌北高出張講義

2016年9月29日(木) 15:50~17:20

〇思春期
・3-18yrs最も脳の成長に大切な時期
・思春期の脳は幼児期に次いで脳が成長・影響を受けやすい
・遺伝子はずっと活動しているのではなく、何らかの刺激によって活動する
・人間の遺伝子=3万(2.6-3万)、トマトの遺伝子=4万
 →人間よりも機能が低い生物の方が、遺伝子数は多い
・脳の活動で大切なのは、刈り取る能力(pulling)=connectionが多すぎると上手く情報を処理できなくなる
・必要な情報を選別する時期(pulling)=18yrs oldish。そのまま20代前半まで続く。
・10代の脳は大きなエンジンを持っていながら、脳はpoor driverなので、上手くコントロールできない時期である。(Faulty breakdown system)前頭葉のブレーキがききにくい。欲も高まる時期。
・思春期は情緒的感情に支配されやすい
・ブルーに色ずく(脳の図参照)まで、18yrs old~5年ほど必要
・一見大人に見えても、実は脳は未熟である=思春期。注意が必要。

〇ADHD: Attention Deficit Hyperactivity Disorder?
・大人の約3%、子供の約5%
・症状:不注意、多動性、忘れ物、片付けが苦手など
・環境、遺伝、性格、育て方のすべてが関係しているとされている
・男女で脳の容積は異なるが、それが直接的に能力(IQ)などの差を生み出すわけではない
 Ex.) Albert Einsteinの脳も保存されているが、平均より容積的が小さい。
・しかし小脳の大きさが小さい人にADHDの症状が見られやすい。
 小脳の働き:タイミングを計る、計画を立てるなどするのに、大変大切な部位。
・ADHDの場合でも、成長するに伴って外的には落ち着いてくる=座れる時間が長くなるなど。
 一方で、内的多動は残っている場合がある
・ADHDの場合、2~3年脳の成長が遅れやすい。IQとの関連性はない(IQが高こともある)

〇人間と原始的な動物の遺伝子の違い
・DNAに働きかける体験(刺激)がとても大切
・幼少期に虐待を受けた子供に:自殺やうつ傾向が見られる
・虐待を受けるとDNAのある部分にカバーがされ、メチル化され、そのまま固定されてしまうことも。 それが4世代先まで維持されることもある
・幼少期にホロコーストの影響を受け、メチル化を次の世代に受け継いでしまったケースもある= 身 体的病気やメンタルヘルスdisorderなどが見られた
・メチル化を元に戻す治療法がないかが現在研究されているが、まだ実現していない
・脳の形成:体験 → 刈り取り → 大切な情報を選別・残す
・幼少期はランダムにconnectionを作る時期である

〇Autism:自閉症 (Autistic Spectrum Disorder)
・刈り込みが上手くできない子供が多い。つまり情報量が多くなりすぎてプロセスが難しくなる。脳の 容積がおおいことも。
・認知される数が増えてきた(ADHDよりは5%ほど低い)
・Mirror Neurons:見たことによって真似できる。どこを刺激すれば同じ行動ができるかを予測し模倣 できる。Try & errorなしで。
・自閉症の場合、上記ができないケースが多い

〇オキシントンと愛着行動
・オキシントンが少ないと群れを形成できない=家族生活ができない
・自閉症もオキシントンが関連しているかもしれない
・オキシントンをASDの人に投与→MRIで血流を測定しながら以下を見せた
4Patterns
1. angry face + friendly attitude
2. smile face + friendly attitude
3. smile attitude + angry face
4. angry face + angry attitude
・placeboよりもオキシントンを投与したASDグループの方が正解率高かった=verbalとnon-verbalを見分けるのに効果あり。俗にいう空気を読む能力が上がる。

〇2017年 Hokkaido Univ.
・ASDの人にオキシントンを持続投与して日常生活に好影響が表れるかを研究
・有効であれば、どのように脳に影響しているかを研究

〇Additional
・睡眠中に記憶の固定:アメリカでは始業時間を遅らせる学校もでてきた。(10AMish)
 →生徒の問題行動にも良い変化が★
・ゲーム(internet)と行動:Addictive=alcohol, drug=自分の意志では抜け出すのが困難
・依存しない環境作りが大切(Moderate use)

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